前回までのお話▶︎アフリカ・コンゴ共和国を拠点に活動する、世界一おしゃれな紳士集団"サプール(Sapeur)"。彼らに会うために、東京から24時間かけてコンゴまでやってきたリーマントラベラー東松。今回のコンゴ滞在は2日間。しかし、1日目は何も手がかりを得られないまま、あっという間に終了。僕に残されたのはあと1日。果たして、サプールに会うことはできたのか…?
コンゴ滞在2日目にして、最終日。この日の気温も32℃。灼熱の大地で、今日もサプールに扮してサプールを探します。
昨日に引き続き、サプールの聖地「バコンゴ」地区にやってきました。今日は、よりローカルなエリアを探索するため、住宅街をリサーチすることに。
今日は日曜日で休日。路上でサッカーをやっていたり(足元はみんなビーチサンダル)、子供達が歌いながら走り回っていたり、外に机を出して大人達がお酒を飲みながらおしゃべりしたりと、それぞれが思い思いに休日を過ごしています。
もちろん、今日もすれ違う人みんなに「セボン!セボン!(フランス語でいいね!の意味)」と話しかけられ、写真を撮って欲しいと言われます。
SNSウケしそうな、いい写真がたくさん撮れました!
違ーーーーーう!
昨日に引き続き、またしても褒められていい気になってしまい、危うく目的を忘れかけていました。僕の目的は「サプールに会うこと」で「SNSウケする写真を撮ること」ではありません!気を取り直して、街をリサーチ。
街を散歩すること、1時間・・・
あまりの暑さにスーツの中も汗でぐしょぐしょになってきたので、そろそろ限界が近づいてきました。すると、この街に似つかわない一人の紳士が。
もしかしてサプールか!?
話しかけてみると、多少英語が話せるようなので、隣のバーで少し話すことに。
この人はマイケルさん、32歳。コンゴ生まれコンゴ育ちで、今はコンゴでビジネスをやっているそうです。
早速ですが、時間もないので "あの質問" をしてみることに。
「あ、あ、あなたはサプールですか?」
果たして、マイケルさんの答えは・・・
「すまない、僕はサプールじゃない。プレイボーイというチームなんだ」
まさかの展開です。サプール以外にもファッション集団がいるとは!
恐るべし、コンゴ。でも会話がイマイチ伝わっていないようなので、サプールの写真集の写メを見せてみると、予想外の回答が!
「この写真集に出てる人を知ってるやつ、友達だぜ」
この人とはこの人。この黄色の服の紳士を知る人物がマイケルさんの友達にいるらしいです。
え?マジ?その友達にお願いすれば、サプールに会えるんじゃね?
旅の恥はかき捨て。図々しくもお願いしてみることにしました。
「その黄色の服のサプールのことを知る友達に、今から会えないかな?」
「あ、そいつ?いるよ、ここに」
え?
え?
えええええ!?!?!?
実は最初から隣にいました(笑)
写真集に出ていた黄色の服のサプールの友人である、シャライさん(30歳)。
シャライさんは早速その写真集に出ている方に電話してくれることに!
「プルルルルプルルルル・・・(ただいま電話に出ることができません)」
「今、不在ですわ〜」
残念ながら、写真集の人は不在!残念すぎる!!!あと一歩のところでサプールに会えたのに!
今回のサプールを探す旅もここまでか・・・コンゴ人に囲まれて落胆する僕。そんな僕に気を遣ってくれたのか、シャライさんから思いもよらない提案が。
「いいもの見せてやるから、うちまで来いよ」
もう、こうなったらシャライさんに賭けてみることにします。勿論即答で、
「行きまーす!」
フランス語でのやり取り故に、ぶっちゃけ「いいもの」が何なのかわかってません(笑)が、奇跡の大逆転を信じて、マイケルさん、シャライさんと一緒にタクシーに乗り込み、バコンゴ地区からタクシーで15分のところにあるシャライさんのご自宅に向かうことに!
この時、時刻は15時ちょうど。今日は長い1日になりそうです。(そうなると信じて・・・)
続く!