2016年12月31日。僕はブラジル・リオデジャネイロにいました。何をしに、わざわざ35時間もかけて地球の裏側まで来たというと…
"南半球一" 浮かれた年越し
そう、ここリオデジャネイロの中心・コパカバーナビーチの年越しは「copacabana reveillon 2017」と呼ばれ、ビーチに200万人もの人が押しかけ、年越しのカウントダウン、そして年が変わると同時に大量の花火が打ち上がります。
そして、この時期のリオデジャネイロは…
真夏
40℃を超える日もある、夏真っ盛りなのです!そのため、世界中から真夏の年越しのために人が集まります。
そんなリオデジャネイロの "南半球一" 浮かれた年越しに参加するため、僕ははるばる日本から駆けつけました。
しかし、この "南半球一" 浮かれた年越しが、実は "世界一" 危険な年越しだったなんて・・・この時まだ知る由もありませんでした。
12/31 21:00
ホテルを出てビーチにコパカバーナビーチへ向かいます。すると、既にたくさんの人が!
道行くほとんどの人が、上下白い服を着ています。
それもそのはず!ブラジルの年越しは、白い服を着て過ごす習慣があります。白い服を新しい年に身に着けると新しい人生・始まりを示すと言われているそうです。(黄色は金運UP、赤は恋愛運UPという意味もあり、黄色と赤の服の人もチラホラ見かけました。僕が見た感じは白が7割、赤・黄が1割、残りが上裸を含むその他といった感じです)
ということで僕も全身白コーデで参加してみました!
カウントダウンが始まるまでまだ3時間ほどありますが、人々は何をして過ごしているかと言うと・・・
ビーチでダラダラしたり、
無料のライブを聴いたり、
足りない白コーデを買い足したりします。他にもフランクフルトやホットドッグ、茹でたトウモロコシなどの軽食や、お酒やソフトドリンクも売っているので、小腹も満たせます。
また、ちゃんとトイレも増設されているのでお漏らしする心配もありません。NY違って防寒着もオムツも不要なのは良いところですね!
「とはいえ、治安が悪いんじゃないの?」
と思った方、ご安心ください。大通りとビーチの間にはほぼ等間隔で警察が立っているので、大通り付近は安心・安全です。
しかし、ここはブラジル。警察の盲点をついた犯罪が行われているのでした。これは後述します。
カウントダウンが近づくにつれて、人が増え出してきました。
僕も浜辺に移動します。
ビーチの沖には豪華客船も駆けつけているようです。
と、ここで事件は起きました。
「キャーーーーー」
波打ち際右手前方から、女性の悲鳴が。そちらに目をやると・・・
なんと、50人を超えるくらいの子供の大群が全速力でこちらに向かって走ってきます!そして、次々に人に襲いかかり物を盗んでいくではありませんか。10歳〜15歳くらいの子供達の窃盗団です。
彼らは物を盗ることができてもできなくても、そのまま足を止めずにどこかへ走り去ってしまいます。身体能力を活かしたブラジル流 完全犯罪。僕はとっさにカメラをカバンに隠して難を逃れましたが、僕の目の前にいた女性は帽子を盗られていました。
ここで、「なぜ警察のパトロールがいるのに?」と思った方も多いはず。
実はコパカバーナビーチは波が強いため、波打ち際の砂浜が大きくえぐられていて、大通りと波打ち際に大きな段差が出来ており、警察がいる大通りからは波打ち際は段差のせいで見えなくなっているのです!死角を活かした巧妙な犯行です。
子供達のおかげで僕の前にいた観光客は一瞬にしていなくなりました(笑)
ラッキーっちゃあ、ラッキーです。しかし、デジカメ & iPhone & それに入った思い出 を持ち合わせている僕は、ブログのためだけにこのままここにいていいものか迷い、その場で立ち尽くしていました。すると、隣のおばさんが声をかけてきました。
「旅人よ、貴重品をカバンに隠していれば大丈夫!あと怪しい子達が来たら教えてあげるから安心しなさい。でも自分でも気をつけるのよ」
神降臨です。いや、セコム降臨です。サンパウロ在住のブラジル人のおばさん(以下、敬意を込めてセコムさんと呼びます)の一言により、僕はここに居座ることを決意しました。
この後、子供達の大群は30分おきに現れましたが、その度にセコムさんが「はい、来た!右!」「次は左!気をつけて!」と的確な指示をくれ、僕は何も盗られることなく、波打ち際前のベストポジションをキープできたのでした。
12/31 23:59
なんとか波打ち際前のベスポジをキープしたまま、カウントダウンへ。そしていよいよ、その時が来ました!その様子は動画でどうぞ!
「Feliz ano novo!」
(ポルトガル語で明けましておめでとう!)
ビーチでは皆がシャンパンで乾杯しながら、花火を見て歓声をあげ新年を祝います。
と1人で花火を撮影していた僕にセコムさんが声をかけてくださり、「私に飛び込んで来なさい」という、まさかの申し出。
そして、決死の覚悟で飛び込む僕。
それにより、僕の新年はセコムさんとの熱いハグとほっぺへのキスから幕を開けました。
とはいえ、セコムさん、本当にありがとうございました!この後、セコム一家と途中まで一緒に帰宅。
こんな感じで僕の2017年は地球の裏側にて始まりました。皆様、こんな僕ですが、今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
▼セコムさん一家。セコムさんは僕の隣の美女ではなく、(残念ながら)一番左のおばさまです。
ちなみに、花火の最中に現れた子供達の窃盗団の犯行の一部始終を撮影することができました。
走っているためブレているのが窃盗団で、これは最後尾なのですが、これが50人くらいの一団となって襲ってきます。リオで年越しを検討している方は、波打ち際にはご注意ください!(波打ち際にさえいなければ大丈夫です)